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DUAL STATE VARIABLE VCF

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DUAL STATE VARIABLE VCFは、-12dB/octのSTATE VARIABLE(状態遷移)フィルターを2系統、搭載したVCFモジュールです。

基本的に、STATE VARIABLE(状態遷移)フィルターは、ロー・パス(LP)とハイ・パス(HP)を同時に出力できるフィルターです。更に、ロー・パスとハイ・パスを組み合わせて、バンド・パス(BP)、ノッチ(NOTCH)といったタイプも同時に実現できるので、マルチモードフィルターとして動作します。

2系統のVCF

DUAL STATE VARIABLE VCFは、フィルターAとフィルターBの2系統を別々に使用するパラレルモードと、フィルターAの出力をフィルターBの入力に接続して使用するシリアルモードを切り替えることができます。

①パラレルモード

パラレルモードでは、フィルターAとフィルターBが各々、独立した-12dB/octのフィルターとして動作します。

"FILTER ROUTING"スイッチを"PAR"側にセットしたとき、パラレルモードになります。

"AUDIO IN"セクションの"IN A"端子に入力したオーディオ信号をフィルターAに通して"AUDIO OUT A"セクションの各フィルター出力端子から出力すると同時に、"AUDIO OUT B"セクションの"IN B"端子に入力したオーディオ信号をフィルターBに通して"AUDIO OUT B"セクションの各フィルター出力端子から出力するという使い方が基本です。下図のパラレルモード(1)が、そのときのオーディオ信号の流れです。

"AUDIO IN"セクションの"IN A"端子にのみ、オーディオ信号を入力し、"IN B"端子には何も接続しない場合は、下図のパラレルモード(2)の様に、"IN A"端子に入力したオーディオ信号がフィルターBにも入力されます。同一のオーディオ信号に対して、挙動の異なるフィルターを通したサウンドが得られます。

また、下図のパラレルモード(1)とパラレルモード(2)のどちらの場合でも、ノブだけでなく、CV信号でフィルターを制御できますが、このCV信号も、フィルターB側の"CV IN B"セクションの端子に何も接続していない場合は、"CV IN A"セクションの端子に入力したCV信号でフィルターB側も同時に制御することが可能です。このことを知っておけば、合理的なパッチングでマルチプルモジュールが節約できるでしょう。

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②シリアルモード

シリアルモードでは、フィルターAとフィルターBを直列に接続するので、1つの-24dB/octのフィルターとしたり、-12dB/octのフィルターと-24dB/octのフィルターの組み合わせとすることができます。

"FILTER ROUTING"スイッチを"SER"側にセットしたとき、シリアルモードになります。

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図の様に、シリアルモードでは、"AUDIO IN"の"IN B"端子に信号を入力してもフィルターには入力されません。フィルターBに入力される信号は、フィルターAのバンド・パス(BP)出力か、ノッチ(NOTCH)出力のいずれかになります。

"FILTER ROUTING"セクションのスイッチで、それを選択します。

​また、フィルターAとフィルターBは、各々すべてのフィルター出力信号を"AUDIO OUT"から出力します。

モーフィング機能

各フィルターのノッチ(NOTCH)出力は、ロー・パス(LP)、ノッチ(NOTCH)、ハイ・パス(HP)のいずれかのフィルタータイプで信号を出力します。フィルターA、フィルターBの各々に"LP"と"HP"と表示があるノブで、ロー・パス~ノッチ~ハイ・パスを徐々に変化させるモーフィングが可能で、"AUDIO OUT A"と"AUDIO OUT B"のNOTCH端子から信号を出力します。

下図は、ノブの位置とフィルターの変化の関係を表しています。

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この図からも解かるように、ロー・パスとハイ・パスの音量バランスが変わります。

フィルターAとフィルターBをシリアルモードで使用するとき、"FILTER ROUTING"のスイッチを"LP/HP/NOTCH"に設定すると、このノブで設定したフィルターAの出力信号をフィルターBに入力する信号として扱います。

​自己発振によるオシレーター機能

レゾナンスレベルを上げていくと、自己発振(セルフオシレーション)を起こします。

それを利用し、オシレーターとしても使用することが可能です。

自己発振を起こしているときに、"CV IN A"と"CV IN B"の"1V/OCT"端子へCV信号を入力し、CV信号を変化させれば、VCOと同様の振る舞いをします。

他にも、各フィルターのカットオフ周波数の設定をオフセットとしたまま、1つのノブで同時に制御できたりします。

​基本的な部分を丁寧に仕上げながら、実用性と遊び心を併せ持つVCFモジュールです。

​⇒詳細はユーザーズ・マニュアルをご参照ください。

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