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MULTI II

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MULTI IIは、パッシブ・タイプとアクティブ・タイプの2つのマルチプル機能を1つのモジュールに搭載したモジュールです。

複数のVCOを用いての精密なオシレーターシンクや、1つのエンベロープジェネレーターでの複数のVCFに対する同時制御など、バラエティに富んだ使い方を提供します

パッシブ・ブロック

パッシブ・ブロック("NON BUFFERED")は、1つの入力を6つの出力に分配します。

1つのCV信号を複数のモジュールへ分配したり、1つのオーディオ信号を様々な相手機器へ接続したりといった使い方が出来ます。

パッシブ・ブロックは信号がすべて直結されているので、どの端子が入力で、どの端子が出力と決まっていません。

パッシブのブロック内であれば、どこを入力に選んでも、その他が出力になります。これはMULTI IIに限らないことですが、パッシブ・タイプのマルチプルは、​2つ以上の信号を入力すると、その信号を出力しているモジュールや他の機器側で故障・損傷する可能性が有ります。

​よって、パッシブのブロックに入力する信号は、信号の種類を問わず1つだけとするのが懸命です。

アクティブ・ブロック

アクティブ・ブロック("1-5 BUFFERED")は、2つの入力専用端子が有ります。

1つは入力した信号をそのままの位相で5つの出力に分配します。もう一方の入力端子("INV")は、入力した信号の位相を反転して5つの出力に分配します。どちらの入力端子もハイ・インピーダンス入力で、出力端子はロー・インピーダンス出力です。

ハイ・インピーダンス入力なので、例えばパッシブ・ブロック側の出力の1つをアクティブ・ブロックの入力端子に接続し、他のパッシブ・ブロックの出力を別のモジュールの入力端子に接続した場合、パッシブ・ブロックへ信号を入力したモジュール(または別の機器)から駆動する負荷は、ハイ・インピーダンス入力でない物よりも軽くなるので、信号そのものに与える影響は軽微で済みます。

また、ロー・インピーダンス出力なのは、パッシブ・タイプのマルチプルで信号を分配し、複数のモジュールへ接続した場合に、信号が受ける影響が軽微で済みます。ハイ・インピーダンス入力とロー・インピーダンス出力であることは、CV信号で複数のVCOのピッチを制御する際にアドバンテージとなります。

2つの入力端子は、各々の入力信号を加算して出力端子から出力しますが、一方が反転入力なので正確には各々の入力信号を減算して出力端子から出力します。例えば、ピッチ制御のCV信号を入力し、反転入力側("INV"端子)へ別のCV信号を入力すると、その別のCV信号でピッチのオフセットを加え、トランスポーズしたり、ピッチモジュレーションを掛けたりといった使い方が可能です。また、オーディオ信号を入力し、反転入力側には、そのオーディオ信号をロー・パスフィルターに通してから入力すると、出力からはハイ・パスフィルターを通した音が出力されます。

元々、MULTI IIは主に、CV信号のマルチプルモジュールとして考えていましたが、アクティブ・ブロックの2つの入力仕様がオーディオ信号の加算・減算として活用出来るのは創造性の高い発見でした。

もちろん、抵抗値の誤差が少ない抵抗や低ノイズ・低ドリフトのオペアンプ等を使って、単なるマルチプルモジュールという枠を超えた信頼性の高いモジュールです。

​⇒詳細はユーザーズ・マニュアルをご参照ください。

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